柿渋

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  柿渋染

  「柿」だけで染めができる柿渋染。唯一の材料がしぶ柿だけなんて驚きです。

  しぶ柿がなぜ渋いのか?可溶性タンニンが含まれているためで、そのタンニンが舌の粘膜タンパク質を
  凝固させるために渋さを感じさせるのだそう。

  しぶ柿を食べたことがある人は舌をしぼられるような感じを思い出しますよね。

  漆と同じように昔から塗料として使用され、古くは柿漆(かきうるし)とも呼ばれ、
  江戸時代には時代劇でおなじみの番傘や漁網、野良着、蠶(カイコ)網、唐傘、渋紙、
  木材などの防水防腐剤として、また清酒醸造に欠かせない食品添加物として利用されてきたそうです。

  柿渋を塗った表面は硬度を増し、耐久性も向上し、塗ることが非常に簡易であるというところが
  漆と異なる点のようです。

  柿渋染めで創作活動されている方や、ログハウスの外壁を塗られている方、
  台所の壁面に柿渋を使われている方もいて用途は色々あるようです。
  足袋を柿渋で染めたら長持ちするようになったという話も聞いたことがあります。

  柿の木は身近にあってよくみかけます。
  花が咲いてちっちゃい実がいっぱい木につく頃、この実たちが全部立派に成長したらすごいぞと
  思っていたら、案の定、梅雨や台風のせいもあって、ものすごく大量に道に落ちてくる。

  それでも秋になったらかなりの成熟した柿たちが枝に残っているのだが・・
  道の上に落下した柿たちは踏んづけられ、つぶれてなんともいえない臭いがただよう。

  柿渋染は臭いがキーポイントになりそうです。


  <柿渋に使われる品種>

  どんなものでもよいそうですが、「天王柿」「鶴の子」「法蓮坊」など、タンニン含有量の多い柿が有名。

  「天王柿」  渋取り専用の極上品種
       渋の素となるタンニン量が多く含まれていることが一般のしぶ柿とは大きく異なる

  「法蓮坊」  渋が強く若い柿は柿渋に 熟柿は干柿になる。


  <採収時期>

  実がまだ青く、タンニンの量が一番多くなる8月頃が収穫時期。
  黄色く熟した柿はタンニンが不溶化しているため、柿渋の原料にはならない。


  <流れ>

  @収穫した青柿の土や汚れを拭く。

  A青柿をたたいて潰す。

  Bたたいて粉砕した柿を容器入れる。

  C容器に入れた柿に重石をのせる。

  D柿を入れた容器を冷暗所で貯蔵する。

  E2〜3日して、表面の泡が消えだしたら、搾渋する。

  F柿をを布袋に入れ、圧搾する。

  G圧搾して得た汁をビンに詰めて保存する。

  H保存して数ヶ月おくと、ビンの底に沈殿物が溜まるので、上澄み液を取って柿渋とする。
  保存中にガスが発生するので、栓は緩くする。
  (栓が飛んだり、場合によってはビンが破裂することもあるため)

  目安 原料柿10kgに対し1.9〜3.4リットルの柿渋がとれる

  昔からある家庭での作り方は、砕いたしぶ柿をひたひたの水に浸して時間を置き、
  柿渋が染みだした水ごとざるにあけて濾し、柿渋を抽出する方法をとったようです。


  <染め方>

  ムラ染めにならないように、できるだけ均一に柿渋を繊維に染み込ませ、
  乾燥時も皺にならないように広げて乾かすことが重要。
  柿渋に浸す前に、予め水分を含ませておくのも有効だと思われる。

  太陽の光が媒染のため、衣服に付いた場合すぐに水洗いしても後で少し発色したりするため、
  汚れてもよい服装で作業するほうがよいでしょう。


  市販でも手にはいるので家庭でも手軽に柿渋染が楽しめそうです。
  粉末状のものや無臭柿渋液も販売されています。

 

 

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